年代別の貯金額はいくら?平均値・中央値と貯蓄のポイントを解説

年代別の貯金額はいくら?平均値・中央値と貯蓄のポイントを解説
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自分と同じ年代の人が、どれくらいの金額を貯金しているのか気になる人も多いのではないでしょうか。

貯金額の平均値や中央値は、年代ごとに大きく異なります。年代によって備えが必要なイベントや金額が異なるため、自分の人生プランから逆算して貯金をすることが重要です。

この記事では、年代別貯金額の平均値・中央値と、計画的に貯金を進めるポイントについて解説します。

自分の貯金額が同年代と比較して多いか少ないか確認して、今後の貯め方を具体的に決めていきましょう。

この記事でわかること
  • 貯金額の平均値と中央値について
  • 年代別の貯金額の平均値と中央値
  • 貯金が必要になる5つのライフイベント
  • 計画的な貯金をするために重要なポイント
こんな人におすすめの記事です
  • 自分の年代がどれくらい貯金しているのか知りたい人
  • 同世代のリアルな貯金事情が知りたい人
  • 自分の貯金額が平均値や中央値よりも高いのか低いのか知りたい人

貯金額には平均値と中央値がある

貯金額には平均値と中央値がある

貯金額を表す数値には、次のように2つの種類があります。

  • 貯金額の平均値とは
  • 貯金額の中央値とは

それぞれ算出方法や示す部分が異なるため、違いを理解した上で数値を参考にするようにしましょう。

貯金額の平均値とは

貯金額の平均値とは、貯金額の合計を人数で割った値です。

例えば、貯金額が100万、150万、200万の3人で平均値を算出する場合、(100+150+200)÷3=150で平均値は150万となります。

ですが、100万、150万、2,000万の場合、(100+150+2,000)÷3=750で平均値は750万となります。

極端に高い人もしくは低い人がいることによって、値が大きく変動するのが平均値の特徴です。そのため、仮に平均値が500万だからといって、500万貯金している人が多いわけではありません。

貯金額の中央値とは

貯金額の中央値とは、貯金額を少ないor多い順に数えていったときに、ちょうど真ん中に当たる値のことです。

例えば、先ほどの100万、150万、2,000万で計算した場合の平均値は750万でしたが、中央値は真ん中の150万となります。

極端に高い・低い数値がある場合は平均値だと誤差が大きくなるため、中央値を参考にすると良いです。平均値と中央値の両方を確認して、より具体的な貯金事情を把握しましょう。

平均値だけでは正確な値が判断しきれないため、次に紹介する中央値もあわせて確認するようにしてください。

年代別の平均貯金額と中央値

20代から60代までの貯金額を発表されているデータを参考にして、年代別に紹介します。

  • 20代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値
  • 30代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値
  • 40代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値
  • 50代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値
  • 60代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値

平均値と中央値は大きく異なるため、必ず両方の数値を確認してください。

出典:金融広報中央委員会|家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)

20代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値

20代の貯金額の平均値・中央値は、次のような結果になっています。

【20代の平均貯金額:151万】

■金融資産を保有している世帯のみの場合(416世帯)

  • 平均値:266万
  • 中央値:120万

■金融資産を保有していない世帯を含む場合(720世帯)

  • 平均値:151万
  • 中央値:10万

30代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値

30代の貯金額の平均値・中央値は、次のような結果になっています。

【30代の平均貯金額:599万】

■金融資産を保有している世帯のみの場合(678世帯)

  • 平均値:874万
  • 中央値:315万

■金融資産を保有していない世帯を含む場合(972世帯)

  • 平均値:599万
  • 中央値:130万

40代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値

40代の貯金額の平均値・中央値は、次のような結果になっています。

【40代の平均貯金額:811万】

■金融資産を保有している世帯のみの場合(963世帯)

  • 平均値:1,181万
  • 中央値:500万

■金融資産を保有していない世帯を含む場合(1,376世帯)

  • 平均値:811万
  • 中央値:180万

50代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値

50代の貯金額の平均値・中央値は、次のような結果になっています。

【50代の平均貯金額:1,212万】

■金融資産を保有している世帯のみの場合(969世帯)

  • 平均値:1,773万
  • 中央値:700万

■金融資産を保有していない世帯を含む場合(1,390世帯)

  • 平均値:1,212万
  • 中央値:200万

60代のぶっちゃけ貯金額|平均値と中央値

60代の貯金額の平均値・中央値は、次のような結果になっています。

【60代の平均貯金額:1,862万】

■金融資産を保有している世帯のみの場合(1,089世帯)

  • 平均値:2,499万
  • 中央値:1,200万

■金融資産を保有していない世帯を含む場合(1,445世帯)

  • 平均値:1,862万
  • 中央値:530万

計画的な貯金が必要になる5つのライフイベント

計画的な貯金が必要になる5つのライフイベント

さまざなな出費がある人生の中で、特に貯金が必要になるライフイベントは、主に次の5つです。

  1. 結婚
  2. 子育て(出産・教育など)
  3. 住宅の購入
  4. 車の購入
  5. 老後の生活

これらのイベントはどれも計画的な備えが重要なため、早い段階で貯金を始めるようにしましょう。

1.結婚

結婚は、人生の中でもお金がかかるイベントの一つです。現在では、費用をかけない家庭も増えているものの、一般的には次のような費用が必要となります。

  • 婚約(結納、食事会)代
  • 結婚式代
  • 婚約、結婚指輪代
  • 新婚旅行代
  • 新居への引っ越し代

各イベントをどれくらいの規模でおこなうかによって金額は大きく異なりますが、数百万単位での出費が予想されます。

※一般的には、300〜400万程度が平均とされています。すぐに用意できる金額ではないため、貯金での計画的な準備が必要です。

2.子育て(出産・教育など)

子育てや子どもの教育費は人生の三大イベントと呼ばれるほど、大きな出費となります。

教育費だけでも、大学を卒業するまでに1,000万程度かかり、私立の場合は2,000万かかるケースもあります。さらに、日々の生活や習い事の出費を加えると、2,000万以上かかることも珍しくありません。

金額が大きすぎるゆえに確保するのが難しいため、早い段階で備えておく必要があります。特に、定期預金や学資保険などを活用して、計画的に工面するのがおすすめです。

3.住宅の購入

人生の中でマイホームを購入、新築する場合は、住宅購入費が必要となります。住宅購入費はローンを組むことができ、月々の返済でも対応可能ですが、支払金額を抑えるためにも、頭金を多めに用意しておいた方が良いでしょう。

購入資金を用意しておけば、金利分の支払いを減らせるため、総支払額を安く抑えられます。住宅を購入する予定のある人は、前もって準備しておきましょう。

4.車の購入

車も住宅と同様に、人によって購入が必要になる場合があります。車種や新車・中古によっても金額は大きく異なりますが、100〜400万程度かかるケースが多いです。

生活の中で大きな出費となる上に買い替えも必要なため、貯金であらかじめ備えていた方が良いでしょう。

車は不具合や故障のリスクもあるため、買い替え費用や修理費を用意しておくと、万が一のときに安心です。

5.老後の生活

定年退職後の老後資金は、人生の中で大きなウェイトを占める出費の一つです。老後資金は年金だけでまかなうのは難しいため、個々で備える必要があります。

年金額の減少や物価の高騰などの影響で、年々老後に必要となる金額が増加しているのが現状です。

以前は、年金の他に2,000万必要になる(老後2000万問題)と言われていましたが、今後は4,000万ないと足りないとまで言われています。将来のことで後回しにされがちですが、若いうちから計画的に対策を立てておくことが重要です。

計画的に貯金をするために重要なポイント4選

各種イベントや将来のために、コツコツと計画的な貯金をする上で重要なポイントは、次の4つです。

  1. 貯金の「目的」「金額」「期間」を明確にする
  2. 収支を見直して支出を抑える
  3. 毎月の金額を決めて先取り貯金をする(収入の1割以上)
  4. 支出の口座と貯金の口座は分ける

何も決めずに、ただ漠然と始めても上手くいかないため、目標を達成するコツをしっかりと理解してから貯金を始めましょう。

1.貯金の「目的」「金額」「期間」を明確にする

計画的に貯金をして資産を構築するには、「目的」「金額」「期間」を明確にすることが重要です。

ただ漠然と貯金をしようとしても、計画的には進められません。何のためにどのくらいの金額をどれくらいの期間で貯めるのかを決めて、逆算して貯金をするようにしましょう。

(例)

  • 目的→車を購入するため
  • 金額→300万
  • 期間→5年

=月5万ずつ貯金すれば達成可能
など

2.収支を見直して支出を抑える

毎月コツコツと貯金をするには、収入よりも支出を抑えることが重要です。どれだけ収入が高くても、収入以上の支出をしていると貯金はできません。

一方、収入が普通でも支出をきちんと抑えられれば、しっかりと貯金ができます。毎月かかる固定費や娯楽費などを見直して、浮いた金額を回せば安定して貯金ができるようになります。

特に、電気代、携帯、保険などの支出は簡単に見直しができる上に、変更後は安くなった恩恵を毎月受けられるため、マストでチェックしてみましょう。

3.毎月の金額を決めて先取り貯金する(収入の1割以上)

計画的に貯金をするなら、毎月貯める金額を決めて先取り貯金をするのがおすすめです。先取り貯金とは、給料を受け取った段階で先に貯金を済ませる方法のことです。

金額を決めずに、毎月残った金額を貯金するやり方だと貯金額にムラが出やすく、いつまで経っても必要な金額が貯まらないリスクがあります。

金額が大きいと生活の負担が大きくなるため、収入の1〜2割程度を目安にするのがポイントで、無理のない範囲でコツコツと堅実におこなうようにしましょう。

また、定期預金や積立のサービスを活用して貯金するのもおすすめです。

4.支出の口座と貯金の口座は分ける

貯金をする際は通常の収支口座とは別に、貯金用の口座を作るのがおすすめです。同じ口座で支出と貯金をしていると管理が難しくなり、貯金に支障が出てしまう可能性があります。

気づかず貯金に手をつけたり、少しならという気持ちで使ってしまったりする可能性もあるため注意が必要です。

目標の貯金額を決めた期間内に達成できるように、貯金は口座を分けてきちんと管理するようにしましょう。

まとめ:貯金は目的に合わせて計画的におこないましょう

貯金額は、同年代の平均値や中央値と比べて多いか少ないかよりも、自分が描く人生プランに対して足りているかどうかの方が重要です。

早い段階で始めれば始めるほど有利になるため、将来を見据えて計画的に取り組むのがおすすめです。

最後に、計画的に貯金をするためのポイントをあらためておさらいしていきます。

  1. 貯金の「目的」「金額」「期間」を明確にする
  2. 収支を見直して支出を抑える
  3. 毎月の金額を決めて先取り貯金をする(収入の1割以上)
  4. 支出の口座と貯金の口座は分ける

ぜひ、長期目線で計画的に貯金を始めて、出費が大きなイベントや老後に備えましょう。

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