投資・資産形成

米国債は買ってはいけない?理由やメリット・おすすめな人を解説

米国債は買ってはいけない?理由やメリット・おすすめな人を解説
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米国債に興味があってネットで情報収集をしていたら、関連キーワードに「米国債 買ってはいけない」と表示されて、不安になった人も多いのではないでしょうか。

結論、米国債はいくつかのデメリットがあるもののメリットも多く、安全性や信頼性に優れた良い投資先です。では、なぜ買ってはいけないと言われるのか疑問に思いますよね。

この記事では、「米国債は買ってはいけない」と言われる理由やメリット・デメリット、おすすめな人について解説していきます。米国債の仕組みや良し悪しをよく理解した上で、本当に買ってはいけないのかを適切に判断しましょう。

この記事でわかること
  • 米国債の仕組みについて
  • 米国債を買ってはいけないと言われる理由
  • 米国債を購入するメリット
  • 米国債に向いているおすすめの人
  • 米国債を購入するときによくある疑問
こんな人におすすめの記事です
  • 米国債が気になっているものの、買ってはいけないと見て不安になっている人
  • 米国債のデメリットが知りたい人
  • 米国債を購入するかどうか迷っている人

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米国債とは?

米国債とは?

米国債とは、米国政府が発行している債券のことで、トレジャリー、米国財務省証券とも呼ばれています。設定された期間(満期)まで債券を保有することで、元本に加えて利息を受け取れる仕組みになっています。

米国債は海外の債券なため、為替相場の変動による為替差損益も発生するのが、日本の国債にはない特徴です。

「米国債は買ってはいけない」と言われる4つの理由・デメリット

「米国債は買ってはいけない」と言われる4つの理由・デメリット

ネット上で、「米国債は買ってはいけない」「米国債はやめとけ」と言われる主な原因は、次の4つです。

  1. 価格・金利変動リスクがある
  2. 為替リスクがある
  3. 利回りが低め
  4. デフォルトリスクがある

買うのを避けなければならないほどのデメリットがあるのかを確認した上で、米国債の購入を検討しましょう。

1.価格・金利変動リスクがある

米国債に限らず、国債には債券価格が変動するリスクが存在します。債券価格は金利と相反関係にあり、次のような値動きをするのが特徴です。

  • 債券(高)⇆金利(低)
  • 債券(低)⇆金利(高)

売却時に購入時よりも価格が下がっていれば、利益が少なくなるリスクもあります。

とはいえ、価格変動は株式投資や投資信託にも存在するリスクなため、米国債だけのデメリットではありません。価格変動によるリスクを一切受けたくない場合は、貯蓄が有効な選択肢と言えます。

2.為替リスクがある

米国債はアメリカの国債なので、購入や売却などの取引は為替相場の影響を受けるのが特徴です。購入時よりも売却時の方が円高ドル安になっている場合は、損失(為替差損)が発生してしまいます。米国債を購入する際は債券の価格だけでなく、為替相場のチェックが必要です。

とはいえ、為替相場が急落しない限り、大きな損失になるリスクは低いです。どうしても海外国債の為替リスクを避けたい人は、日本国債の方が安心でしょう。

3.利回りが低め

米国債(債券)は特性上、利益を求める商品ではないため、利回りが低い傾向があります。
2024年10月25日時点での利回りは、次のような利率になっています。

米国株式や投資信託では10〜20%を超える高い利回りの銘柄もあるため、これらと比較すると利率は低めです。

とはいえ、国債のメリットであるリスクの低さを考えると、非常に優秀な利回りと言えます。これ以上高い利益を求める場合は、国債よりもリスクが高い米国株式やETF、投資信託などがおすすめです。

4.デフォルトリスクがある

日本、米国問わず、国債にはデフォルトリスクが存在します。デフォルトリスクとは、債務不履行(信用リスク)で、財務状態の悪化によって利息の不払いが起こることです。

もしも、国がデフォルトに陥った場合は、いくら利回りが高かったとしても損失を被ってしまいます。とはいえ、国債でデフォルトに陥る確率は0.01%と非常に低いため、ほとんどの場合は心配しなくて良いでしょう。

米国債のメリット4選

米国債のメリット4選

米国債には、デメリット以上に安全性や信頼性を証明する次のようなメリットがあります。

  1. 国(政府)が発行しているため安全性が高い
  2. 日本国債よりも利回りが高い
  3. 為替差益が期待できる
  4. 購入や保有に手数料がかからない

上記のメリットが自分の求めるポイントと合っている場合は、購入を前向きに検討していきましょう。

1.国(政府)が発行しているため安全性が高い

国債は国が発行している債権なため、安全性の高さが最大のメリットです。

通常、投資では出資先が企業(銘柄)やファンドなため、いくら大規模でも破綻リスクがあります。一方、国債はデメリットでも解説した通り、国の経済が破綻する確率はきわめて低いです。

資産運用に求めるポイントが「安全性>利益」の場合は、国債が有益な選択肢になります。

2.日本国債よりも利回りが高い

米国債は日本国債と比較して、利回りが圧倒的に高いのがメリットです。米国と日本の国債では、利回りに4倍以上の差があります。

利回り4〜5%はリスクが低めの投資信託に匹敵するほどの利率なため、安全性と利益の両方で優秀な資産運用と言えます。安全性重視の国債ですが、利回りにもメリットがあるのが米国債の良さです。

3.為替差益が期待できる

米国債には為替差損(損失)のリスクがある一方で、為替差益(利益)を得られるメリットもあります。為替相場の影響を受けることは必ずしも悪いことではなく、円安ドル高になっていれば、為替による利益が発生します。

価格や金利による利益に加えて為替差益も得られるのが、日本国債にはない米国債の良さです。

4.購入や保有に手数料がかからない

米国債は、手数料をかけずに取引できるのが特徴です。通常、株式投資や投資信託などの資産運用では購入、保有、売却に手数料がかかります。料金はそれほど大きくないものの、手元に残る金額が減るのがネックです。

一方、国債では投資でかかる手数料がないため、利息や価格・為替差益がそのまま利益になります。安全性の高さに加えて、運用コストの安さが米国債のメリットです。ただし、国債の利子に対して20.315%の税金がかかる点に注意してください。

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米国債に向いているおすすめの人2選

米国債に向いているおすすめの人2選

メリットとデメリットの両方がある中で米国債投資に向いているのは、次のポイントに当てはまる人です。

  1. 利益よりも安全性を重視する人
  2. 手数料をかけずに資産運用をしたい人

資産運用に安全さや堅実さを求める人は、リスクが低めの米国債を購入するのがおすすめです。

1.利益よりも安全性を重視する人

米国債は利益よりもリスクを回避して、安全性を最優先に考える人におすすめです。株式投資や投資信託などは国債に比べて利回りが高いものの、その分リスクも高くなっています。

米国債は国債の中では利回りが高く、安全性も高いため、できるだけリスクを取らずに資産を運用したい人にとって最適な選択肢となるでしょう。特に、投資に不安がある人や貯蓄以外の運用先を探している人に向いています。

2.手数料をかけずに資産運用をしたい人

米国債は手数料がかからないため、コストをかけずに資産運用をしたい人にもおすすめの選択肢です。

株式投資も手数料が高いわけではありませんが、少額でも手数料をかけたくない人や安全性の高い投資を始めたい人は米国債が良いでしょう。ただし、債券の利子には20.315%の税金がかかるため注意が必要です。

米国債に関するよくある質問

米国債を検討・購入するときに疑問となりやすいのが、次のような点です。

  • 米国債はいつ買うのがベスト?
  • 米国債と株はどっちがおすすめ?

不明点や疑問がある場合は、事前に解消した上で投資しましょう。

米国債はいつ買うのがベスト?

債券価格は金利と相反関係にあり、金利が低いときや下がるであろうタイミングで購入するのが良いでしょう。

また、米国債は為替相場の影響も受けるため、円安・ドル高だと為替差益を得られます。

米国債と株はどっちがおすすめ?

国債と株式投資のどちらがおすすめかは、投資のスタイルやポートフォリオによって異なります。利益よりもリスク回避を優先するのであれば、国債が適しています。

一方、一定のリスクがあっても利益を求める場合は、国債よりも株式投資の方が合っているでしょう。

万人におすすめな投資はないため、自分に合ったものを見つけることが重要です。

まとめ:「米国債 買ってはいけない」は間違い!安全性は高い

米国債は多少のデメリットがあるものの、リスクと利回りのバランスが取れている安全性の高い商品です。

以下のように、他の資産運用と比較して大きなリスクがあるわけでもないため、「買ってはいけない」は拡大解釈と言えます。

【米国債のデメリット】

  1. 価格・金利変動リスクがある
  2. 為替リスクがある
  3. 利回りが低め
  4. デフォルトリスクがある

【米国債のメリット】

  1. 国(政府)が発行しているため安全性が高い
  2. 日本国債よりも利回りが高い
  3. 為替差益が期待できる
  4. 購入や保有に手数料がかからない

メリット・デメリットの両方を把握して魅力があると感じたら、米国債の購入を検討してみましょう。

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