新NISAでありがちな失敗例とおすすめの対策・運用方法を解説

新NISAでありがちな失敗例とおすすめの対策・運用方法を解説
DoFor

これからNISAを始めようと思っているものの、運用に失敗するのが怖くて不安な人も多いのではないでしょうか。

NISAは投資なため、仕組み上、損失が発生してしまうリスクがあります。

ですが、正しい方法を理解した上で投資や運用ができていれば、失敗や損失のリスクは低いと言えます。NISAで失敗しないためには、基本的な知識と失敗の原因を理解しておくことが重要です。

この記事では、NISAで初心者にありがちな失敗例と、損失を出さないための対策について解説しています。

どのようなやり方が失敗につながるのかを理解して、損失のリスクが低い運用をおこないましょう。

この記事でわかること
  • NISAの特徴とメリット
  • NISAで失敗した人の具体例
  • NISAで失敗しないために有効な対策と具体的な運用方法
こんな人におすすめの記事です
  • NISAを始めようと思っているものの、失敗するのが怖くて不安な人
  • どのような人がNISAで失敗しているのか知りたい人
  • NISAで失敗しない方法を知りたい人

新NISAの特徴と3つのメリット

新NISAの特徴と3つのメリット

NISAは、失敗のリスク以上にメリットが大きい投資方法です。主なメリットは、次の3つです。

  1. 初心者でも少額から手軽に始められる
  2. 運用益や配当金が非課税になる
  3. いつでも売却できる

NISAを始める前に、基本的な特徴を理解しておきましょう。

1.初心者でも少額から手軽に始められる

NISAの投資信託は少額から購入でき、ファンド(投資のプロ)が投資家に代わって株式を運用してくれるため、投資初心者でも手軽に始めやすいです。

通常の株式投資は最小購入金額や株数が設定されており、まとまった資金がないと投資できません。株価は銘柄によって異なりますが、数十万以上ないと購入できない株式も存在します。

一方、NISAの投資信託は、購入・売却や運用中の手数料も安く抑えられているため、これから投資を始める初心者に非常におすすめです。

2.運用益や配当金が非課税になる

NISAは金融庁(政府)が運営している少額投資非課税制度なため、通常の投資にはない税制優遇が受けられるのがメリットです。

投資では、次のような税金が発生します。

  • 運用益課税→日本のみ:20.315%
  • 配当課税→米国:10%、日本:20.315%

NISAでは、運用益課税20.315%と日本での配当課税20.315%が非課税となります。ただし、米国株に投資する場合は配当金に10%課税されるため注意が必要です。

3.いつでも売却できる

NISAは、自分が好きなタイミングで売却できるのが大きな特徴です。通常の投資では、いくら売りたくても買い手がつかないと売却ができません。

一方、NISAなら売却申請をすれば、1週間程度で現金を引き出せます。

投資をしていて急にお金が必要になった場合でも、速やかに引き出しできるのがNISAのメリットです。

デメリットに関してはこちらの記事を参考にしてみてください。

新NISAで失敗した人の例6選

メリットが多く、初心者でも手軽に始めやすいNISAですが、中には次のような失敗をしてしまう人もいます。

  1. 金融窓口でNISAを始めてしまった
  2. 銘柄をコロコロと変えてしまい、複利の効果が得られなかった
  3. 株価が値下がりしたため、すぐに売却してしまった
  4. 投資金額に無理があり、生活に支障が出てしまった
  5. 銘柄選びに失敗して損失が出てしまった
  6. 知識がないまま投資を始めてしまった

NISAでの失敗は原因が分かっていれば避けられるため、運用を始める前にNG行為を確認しておきましょう。

1.金融窓口でNISAを始めてしまった

NISAについてよく知らない人にありがちな失敗が、銀行や郵便局などの金融窓口でNISAを始めてしまうケースです。

NISAには金融窓口で始める方法と、ネットで始める方法の2パターンがあります。

ネットは自分で手続きや設定、購入などを全ておこなうため、手数料が安く抑えられているのが特徴です。一方、窓口で始めるNISAはネットよりも手数料が割高なデメリットがあります。

同じ銘柄と金額で投資をおこなっても手数料が高い分、窓口で始めると利益が少なくなってしまいます。金融機関で勧誘されてそのままNISAを始めてしまう人が多いですが、窓口での開設は避けた方が良いでしょう。

購入や運用の手数料が安く抑えられているおすすめのネット証券会社については、以下の記事を参考にしてみてください。

2.銘柄をコロコロ変えてしまい、複利の効果が得られなかった

NISAでは投資する銘柄をすぐに変えてしまい、利益が出ずに失敗するケースがあります。投資先をコロコロ変えたり、売買を繰り返してしまうと投資のメリットである複利の効果が得られません。

複利とは利子にさらに利子がつき、運用益が大きくなることです。投資は、同じ銘柄に毎月コツコツと投資して長期間運用することで、大きな利益が得られる仕組みになっています。

分散投資によるリスクヘッジの意図がある場合は別ですが、基本的には失敗の原因となってしまうため注意が必要です。

3.株価が値下がりしたため、すぐに売却してしまった

株価をこまめにチェックしている人がやってしまいがちなのが、値下がりや暴落に焦って株式を売却してしまうケースです。

NISA(投資信託)は短期間での売買を繰り返すような投資ではないため、すぐに売却すると複利による恩恵が得られません。

株価の下落や損失は一時的なもので、毎月コツコツと購入しながら長期間保有していれば、損失になるリスクは低いです。

急に株価が下落すると不安になって売りたくなってしまいますが、一喜一憂せずに平常心で投資を続けるようにしましょう。不安になりすぎる人は、運用中にあえて株価や相場をチェックしないのも一つの方法です。

4.投資金額に無理があり、生活に支障が出てしまった

NISAに力を入れるあまり起こってしまいがちなのが、投資にお金を回しすぎて生活費や貯金が足りなくなるケースです。

投資する金額が高ければ高いほど、短期間でまとまった利益が期待できるものの、生活や支払いに影響が出てしまっては元も子もありません。

家計を圧迫するような身を削る投資は長続きしないため、バランスを意識して無理なく続けられる範囲内でおこなうことが重要です。できる範囲での投資でも長期間継続できれば、大きな利益が出る可能性は十分にあります。

5.銘柄選びに失敗して損失が出てしまった

NISAでは銘柄選びを誤ってしまうと、損失が発生するリスクが高まるため注意が必要です。

NISAには主要な株価指数に連動するものや、リスクを取ってでも利益を追求するアクティブ運用型など、さまざまな銘柄が存在します。

例えば、リスクを抑えて安定した利益が出る資産運用をしたいのに、リスクが高い銘柄を購入してしまっていると失敗しやすいです。NISAで投資をするときはリスクの度合いや利回りなど、商品の特徴をよく確認して、自分に合った銘柄を選ぶことが重要です。

自分の目的や投資スタイルに合った銘柄をしっかり選べていれば、見当違いな結果になる可能性は低いでしょう。

6.知識がないまま投資を始めてしまった

NISAは初心者でも簡単に始められやすいため、投資の知識がないまま流行りや周りに流されて始めて失敗してしまうケースがあります。

少額から購入できて税制優遇もありますが、最低限必要な知識がないと銘柄の選定や購入、運用は難しいです。

NISAで安定して利益を得るには、相応の知識や理解が必要です。とはいえ、本業の投資家のような本格的なノウハウは必要なわけではありません。

あくまで、最低限の情報があれば、NISAでの投資は問題なくできます。

新NISAで失敗しないための対策・運用方法6選

新NISAで失敗しないための対策・運用方法6選

これからNISAを始める人が運用で失敗しないためには、次の6つの対策が有効です。

  1. 投資の目的・目標を明確にして金額や期間を決める
  2. 無理な投資はしない
  3. 長期目線で毎月コツコツと投資する
  4. 分散投資でリスクヘッジする
  5. 株価が上がっても・下がってもすぐに売却しない
  6. 最低限の投資知識を身につける

NISAは特徴を活かした運用とリスク管理ができていれば、初心者でも失敗する確率は低いです。上記の方法を参考にして、安定した運用を心がけましょう。

1.投資の目的・目標を明確にして金額や期間を決める

NISAで失敗しないためには、投資を始める前に目的や目標を設定することが重要です。具体的には、次の項目を明確にしていきましょう。

  • 何のためにNISA(投資)を始めるのか?(目的)
  • 具体的にどれくらいの資産を形成したいか(目標)
  • いつまでに必要な資金か(投資期間)
  • 毎月いくらずつなら投資できるか(投資金額)

NISAの詳しいシミュレーションは、金融庁の「つみたてシミュレーター」を活用するのがおすすめです。

出典:金融庁|つみたてシミュレーター

2.無理な投資はしない

NISAで失敗しない、大きなリスクを負わないためには、無理な投資をしないようにしましょう。

具体的な失敗例は、次のようなイメージです。

  • NISAにお金を回しすぎて生活費が足りなくなってしまった
  • リスクが高い株式に投資して大きな損失を出してしまった
  • 一度に大きな金額を投資してしまった

NISAでリスクを最小限に抑えて安定した利益を出すには、手堅く堅実な姿勢が重要です。
利益よりもリスクヘッジを優先すると、失敗する可能性を下げられます。

3.長期目線で毎月コツコツと投資する

NISAで失敗しないためにおすすめなのが、20年・30年の長期目線で毎月コツコツと続けることです。
投資は何十年も購入・保有し続けると、複利の効果で運用益がだんだん大きくなっていきます。

例えば、利回り3%の銘柄に毎月3万ずつ投資した場合、1年後の利益は1万未満ですが、20年後の利益は265万まで跳ね上がります。

長期で投資を継続すれば、トータルで損失が発生するリスクはかなり低いでしょう。正しい方法で長く続けることが、NISAで失敗しないポイントです。

4.分散投資でリスクヘッジする

NISAでリスクをコントロールするには、分散投資がおすすめです。分散投資とは、複数の銘柄に投資してリスクヘッジする投資方法のことを指します。

NISAで簡単に分散投資をするなら、投資信託が最適です。投資信託の商品は複数の銘柄がセットになっているため、1商品を購入するだけで分散投資になります。

加えて、投資信託はファンド(投資のプロ)が代わりに運用をおこなってくれるため、比較的リスクが低いです。

個別株1銘柄だけに投資するのは、株価が下落した場合の損失リスクが高いため、あまりおすすめしません。

5.株価が上がっても・下がってもすぐに売却しない

NISAで失敗しないためには株価の値動きに一喜一憂せず、長期で保有し続けることが重要です。

短期間での売り買いを続けていると複利がつかないため、利益を得づらく、損失のリスクが高まってしまいます。

NISAで投資をする場合は株価や値動きは気にせず、淡々と毎月一定金額を購入するスタイルでOKです。売却せずに長期で保有し続けるほど、メリットが大きくなります。

6.最低限の投資知識を身につける

NISAでの投資で失敗を避けるには、投資の知識を身につけることが重要です。NISAは初心者でも始めやすく、メリットが多い投資方法ですが、リスクがないわけではありません。

知識がないまま購入・運用してしまうと、失敗する可能性も十分あり得るため注意してください。

株価の変動はコントロールできませんが、投資の知識は自分次第でいくらでも増やせます。基本的な知識や仕組みをしっかり理解して、不要な失敗を回避しましょう。

まとめ:新NISAはリスク対策をおこなえば失敗を回避できる

NISAは損失のリスクがあるものの、基本的な運用知識があれば失敗する可能性は限りなく低いです。

最後に、NISAで失敗しないための対策についてあらためておさらいしていきます。

  1. 投資の目的・目標を明確にして金額や期間を決める
  2. 無理な投資はしない
  3. 長期目線で毎月コツコツと投資する
  4. 分散投資でリスクヘッジする
  5. 株価が上がっても・下がってもすぐに売却しない
  6. 最低限の投資知識を身につける

一時的に損失が発生する場合もありますが、短期的な損益で判断せず、焦らずに長期目線で着実に継続しておきましょう。

記事URLをコピーしました