投資・資産形成

オルカンとS&P500はどっちが良い?メリット・デメリットを解説

オルカンとS&P500はどっちが良い?メリット・デメリットを解説
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投資信託を始めようと思っているものの、オルカンとS&P500のどっちが良いのか分からず、迷われている人も多いのではないでしょうか。

結論、オルカンとS&P500は両方とも優秀かつ人気の銘柄なため、どちらを選んでも後悔はしないでしょう。どちらが良いかは投資をする人によって異なるため、各特徴を理解した上で自分に合った銘柄を購入するのがおすすめです。

この記事では、オルカンとS&P500のメリット・デメリット、おすすめな人について解説しています。ぜひ、自分がオルカンとS&P500のどっちを購入するべきなのか見極めて、投資信託をスタートさせていきましょう。

この記事でわかること
  • オルカンとS&P500の特徴
  • オルカンとS&P500どっちがいいか
  • オルカンとS&P500のメリット デメリット
こんな人におすすめの記事です
  • これから投資信託を始める人
  • 購入する銘柄選びで迷っている人
  • オルカンとS&P500のどっちかの購入を検討している人

オルカンとは?

オルカンとは?

オルカンとは投資信託における「全世界株式」のことで、「オール・カントリー」の略称です。

全世界株式は、日本を含めた先進国から新興国までの大型株〜中型株にバランスよく投資でき、投資信託の中でも1位2位を争うほどの人気があります。少額から購入でき、メリットも多いため、初心者にもおすすめできる銘柄の1つです。

S&P500とは?

S&P500とは、米国のニューヨーク証券取引所やNASDAQ(ナスダック)に上場している企業の時価総額を加重平均して数値化した指数のことです。日本株式で例えると、東証株価指数(TOPIX)と同じようなイメージです。つみたて米国株式や、SBI・V・S&P500などが銘柄名にあたります。

S&P500は米国市場の上位企業に投資できるため、多くの投資家に購入されており、オルカンと並んで人気の銘柄です。つみたてNISAのような投資信託だと、オルカンかS&P500を購入している人が大部分を占めています。

オルカンとS&P500はどっちがいい?

オルカンとS&P500のどちらを購入するべきか簡単に知りたい人のために、おすすめな人をそれぞれ紹介します。

  • オルカンが向いている人
  • S&P500が向いている人

自分が当てはまる方の銘柄の購入を検討してみてください。

オルカンが向いている人

投資信託でオルカンを購入するのが向いている人は、次の項目に該当する人です。

  • リスクヘッジを優先したい人
  • 手数料を最小限に抑えたい人
  • 初めて購入する銘柄を探している人

オルカンは全世界の株式に投資できるためバランスが良く、初めて投資信託をする投資初心者に向いています。どの銘柄を選べば良いか決めきれない場合は、信頼と実績があるオルカンを購入候補にあげるとよいでしょう。

S&P500が向いている人

S&P500が向いている人は、次の項目に該当する人です。

  • 利回りを重視する人
  • ある程度のリスクを取れる人
  • 米国の成長性に期待する人

S&P500は米国株式で構成されているため、米国市場が好調なときは高い利回りが期待できます。一般的にオルカンよりもリスクはありますが、米国に絞って投資をしたい人はS&P500が向いています。

オルカンのメリット

オルカンには、主に次のようなメリットがあります。

  • リスク分散ができる
  • 少額から購入でき、手数料も安い

特に、これから投資信託を始める人は、初心者向きであるオルカンのメリットを確認しておきましょう。

リスク分散ができる

オルカンは全世界の株式に投資できるため、バランス良くリスクヘッジできるのがメリットです。

投資である以上、元本割れの可能性はありますが、まんべんなく分散できるため、他の銘柄よりもリスクを抑えられます。銘柄のバランスが良いため、投資信託を始める人の最初の一本にも向いています。

オルカンよりもリスクを抑えたい場合は債券を含んだ銘柄、よりリスクを取っても良い場合はS&P500や米国株などを検討するとよいでしょう。

少額から購入でき、手数料も安い

オルカンは100円〜少額で手軽に購入できることに加え、購入時の手数料が安いのがメリットです。投資信託の購入にかかる手数料には、次のようなものがあります。

  • 購入時手数料
  • 信託財産留保額

証券会社大手のマネックス証券などでは、上記の手数料を0円で銘柄を購入できます。少額で投資信託をしたい人や、初めて投資信託を始める人にもメリットが大きいです。

運用コストが非常に低く、長期投資にも適しているのがオルカンの特徴です。

オルカンのデメリット

オルカンは初心者でも投資しやすい一方で、次のようなデメリットがあります。

  • 完全にリスクを分散できるわけではない
  • 成長していない国にも投資される
  • S&P500よりも利回りが低い

必ずメリットだけでなく、デメリットも理解した上で購入を検討しましょう。

完全にリスクを分散できるわけではない

オルカンは全世界の株式に手軽に投資できるメリットがあるものの、構成の割合は約6割が米国株になっています。そのため、全世界株と言えども、米国株式の値動きに大きく影響されてしまうのがデメリットです。

S&P500のように100%米国株式ではないですが、米国頼みの内訳になっているため、注意が必要です。名称は「オール・カントリー」「全世界株」でも、メインは米国なことについてあらかじめ理解した上で購入しましょう。

成長していない国にも投資される

オルカンは約50ヵ国(先進国23、新興国24)の大型株、中型株に投資できますが、中には成長していない株も含まれているのがデメリットです。成長率が悪い国(株)にも投資されてしまう点について、把握した上で購入する必要があります。

とはいえ、全体でリスク分散ができる上に長期投資では安定した利回りになるため、それほど気にする必要はないでしょう。

S&P500よりも利回りが低い

オルカンは全世界に投資できるため、リスクを分散できる反面、S&P500よりも利回りが低くなりやすいのがデメリットです。

オルカンは6割が米国株で、米国株式が成長すると利回りが高くなりますが、米国株の割合が10割のS&P500は、さらに高い利回りになります。ここ数年では、S&P500よりも低い利回りとなっているのがオルカンの現状です。

一方、米国株が値下がりして他国や新興国株などの方が成長している場合は、オルカンの方が利回りが高くなる場合もあります。

S&P500のメリット

S&P500のメリット

多くの投資家から人気があるS&P500には、次のようなメリットがあります。

  • 米国の上位500社に投資できる
  • 米国内の銘柄でリスク分散できる

オルカンとは異なるメリットがあるため、どちらにより魅力を感じるか確認して、投資する銘柄を決めましょう。

米国の上位500社に投資できる

S&P500では、米国株式市場の時価総額上位500社にバランス良く投資できるのが大きなメリットです。米国株式市場とは、ニューヨーク証券取引所やNASDAQ(ナスダック)のことを指します。

米国市場は30年以上前から成長を続けているため、全世界株のオルカンよりも高い利回りが期待できます。米国は、世界最大の株式市場で世界の時価総額の約5割を占めており、投資するメリットは大きいと言えるでしょう。

米国内の銘柄でリスク分散できる

S&P500は1銘柄で米国の大手企業500社に投資できるため、米国株を個別に購入するよりもリスクを抑えられるのがメリットです。個別株を購入した場合、企業の株価の値動きによって利益が出るか、損失が出るかが決まります。

一方、S&P500に投資していると、特定の銘柄の株価が下がっても他の銘柄の株価が上がっていれば、トータルでプラスになる場合もあります。米国株のみで構成されていますが、米国内の銘柄でリスクヘッジできるのが、S&P500の魅力です。

S&P500のデメリット

多くの人が購入している人気のS&P500ですが、次のようなデメリットもあります。

  • 米国市場の影響を大きく受ける
  • 短期間では利益が出ない

メリットは大きいとはいえ、デメリットもあるため、十分理解した上で購入するようにしましょう。

米国市場の影響を大きく受ける

S&P500を構成している銘柄は100%米国株なため、米国市場の値動きに依存します。オルカン(全世界株)なら、米国以外の株でカバーできますが、S&P500は米国株が下がるとマイナスになるため注意が必要です。

米国内の銘柄でカバーできる性質を持っていますが、米国経済自体が停滞・衰退すればリスクヘッジができません。一方、米国株式が順調に成長していると、オルカンよりも高い利回りが期待できます。

短期間では利益が出ない(ローリターン)

S&P500は投資信託なため、短期間で大きな利益を得るのには向いていません。そもそも投資信託とは、投資家に代わってファンド(投資のプロ)が投資と運用をおこなうもので、ローリスク・ローリターンが基本です。

初心者でも簡単にでき、長期投資にも向いていますが、短期間では少ない利益しか得られません。短期間である程度の利益を得たい場合は、S&P500(投資信託)ではなく、個別株の購入を検討するとよいでしょう。

ただし、個別株は投資信託よりもリスクが高いためあらかじめ注意しておきましょう。

オルカン・S&P500に関するQ&A

オルカンやS&P500への投資を検討している人が疑問に思いやすい不明点をピックアップしました。

  • オルカンとS&P500の両方を半々ずつ買うのはあり?
  • オルカンはおすすめしない?

上記で迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

オルカンとS&P500の両方を半々ずつ買うのはあり?

リスクヘッジのために、オルカンとS&P500をどちらも購入するのはおすすめではありません。
なぜなら、全世界株も銘柄の約6割を米国株が占めているためです。

オルカンとS&P500の両方を購入すればリスクヘッジできるように思えますが、米国株のウェイトが大きいため、期待できる効果は薄いです。どちらも購入してみたいのであれば選択肢としてはありですが、リスクヘッジのためであれば効果的とは言えません。

リスクを分散するのであれば、元本・利払い保証のある個人向け国債(再建)を購入すると良いでしょう。

オルカンはおすすめしない?

オルカンは、「オルカンが向いている人」に当てはまっている人におすすめの銘柄です。
ネットで検索すると「おすすめしない」と検索ワードに出ますが、実際は1位2位を争うほどの人気があります。

特に、オルカンは、できるだけリスクを抑えたい投資初心者に向いている銘柄です。

まとめ:オルカンとS&P500のどっちが良いかは目的に応じて決めるのがおすすめ

オルカンとS&P500のどっちが良いかは、投資の目的や価値観によって異なります。ですが、オルカンもS&P500も安定している人気の銘柄なため、どちらを選んでもそれほど大きな差にはならないでしょう。

最後に、オルカンが向いている人とS&P500が向いている人をあらためておさらいしていきます。

オルカンが向いている人
  • リスクヘッジを優先したい人
  • 手数料を最小限に抑えたい人
  • 初めて購入する銘柄を探している人
S&P500が向いている人
  • 利回りを重視する人
  • ある程度のリスクを取れる人
  • 米国の成長性に期待する人

今回紹介したメリット・デメリットを参考にしながら、自分に合っていると思った銘柄を選択してみてください。

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